紅麹は中国で600年頃より紅酒の原料として生産され、脂肪分の多い食事に適した食品として重宝がられていました。近年の研究により紅麹にはモナコリンK-Fと呼ばれる物質の存在が学会で発表されています。
現在最も利用されているコレステロール合成阻害薬の主成分がスタチン(モナコリンK)であり、紅麹という食品の中に天然に含まれています。
モナコリンK-Fは血中のLDL(悪玉)コレステロールだけを減らします。
細胞の中のコレステロール合成を抑えるので、細胞内のコレステロール濃度が下がります。
ですが、コレステロールは細胞膜の原料にもありますから、細胞内には一定のコレステロールを保っておく必要があります。
なので、コレステロール合成阻害作用により細胞内のコレステロール濃度が下がると、細胞の表面にあるLDLコレステロールの受容体の数が増え、細胞内に血液中のLDLコレステロールを取りこもうとします。
そうすると、動脈硬化をはじめとする循環器系疾患の原因となる、血液中のLDLコレステロールだけを減らすことができるのです。
最近の研究ではHDL(善玉)コレステロールを増やす作用があることも明らかになってきています。